ESLintの設定ファイル.eslintrcについて
ESLintはJavaScriptやTypeScriptのための静的コード解析ツールです。このツールを使用することで、プロジェクト内のコーディング規則、スタイルガイド、およびコード品質を管理し、コードの一貫性を保ちながらエラーや潜在的な問題を事前に識別できます。設定は.eslintrc
ファイルに記述され、この記事ではその主な特徴と設定例を紹介します。
.eslintrcファイルの主な特徴
- 設定のカスタマイズ:
- さまざまなルール(インデント、改行、引用符のスタイルなど)を定義でき、コードスタイルやベストプラクティスに沿った開発が可能です。
- ファイルフォーマット:
- 設定ファイルは
.eslintrc.js
(JavaScript)、.eslintrc.json
(JSON)、.eslintrc.yaml
(YAML)の形式で書くことができます。
- 設定ファイルは
- 拡張とプラグイン:
eslint:recommended
のような基本設定の拡張や、eslint-plugin-react
などのサードパーティプラグインを利用してルールを追加することができます。
- 環境設定:
- ブラウザ、Node.js、ES6など、特定の実行環境に適合する設定が可能です。
- グローバル変数と例外の管理:
- グローバル変数を宣言したり、特定のルールを無効にすることができます。
.eslintrcの設定例
{
"extends": "eslint:recommended",
"rules": {
"indent": ["error", 2],
"linebreak-style": ["error", "unix"],
"quotes": ["error", "double"],
"semi": ["error", "always"]
},
"env": {
"browser": true,
"node": true,
"es6": true
},
"globals": {
"MyGlobal": true
}
}
この例では、eslint:recommended
を基本に、インデントや改行スタイル、引用符、セミコロンの使用規則をカスタマイズしています。また、ブラウザ、Node.js、ES6を対象とする環境設定を施し、MyGlobal
というグローバル変数も定義しています。
拡張設定の例
{
"extends": [
"next/core-web-vitals",
"plugin:storybook/recommended",
"plugin:jsx-a11y/recommended",
"prettier"
]
}
上記の設定では、Next.js、Storybook、JSX a11y(アクセシビリティ)、およびPrettierと互換性を持たせるために特定のフレームワークやプラグイン向けの推奨ルールセットを組み込んでいます。これにより、特定の技術スタックに最適化されたコーディング標準を実現できます。
.eslintrc
ファイルをプロジェクトに統合することで、開発者間でコードスタイルを一貫して保ち、高品質なコードを維持するのに役立ちます。
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